ずっと若かった頃、都会に就職して久しぶりに実家に戻った時のお話です
家の2階は元々自分が使っていた部屋なのですが、帰省するまで誰も使っていなかった所でした
布団に入って改めて部屋を眺めて、何年も離れていたせいも有り天井や置き物は なんと無く違和感漂った気配が感じられていました
気にもせず眠りにつこうとしますが、なかなか寝つけません
眼を閉じてウトウトし始めた時、ガチっ!と全身が締められました
動けない これが金縛りなのでしょう 何かにぐるぐる巻きにされたらこうなる、そんな感じでした
手も脚も動かせなくて目だけが開けそうな気がしましたが、なぜだか開いちゃいけないと思っているのです
歯も目もがっちり閉じていましたが、目の前に何かが居るのが感じられました
何か はわかりませんが、自分の周りをユラユラ動いている
まずいまずい 絶対眼を開けちゃいけない 開けたらとんでもないことになる
もう必死でした
どれくらいの時間が経ったか解りませんが、顔の前の威圧感が消えて 金縛りが嘘みたいに解けた時は泣きそうになったことを憶えています